1918年に海を渡ってきたピアノ

先にご紹介した旧盛岡農林学校(現在は資料館)の二階ホールには、式典のたびに音楽を奏でてきた、1918年(大正7年)にベルリンから海を渡ってきたSTEINBERG 製アップライトピアノがあります。資料館にふらりと立ち寄った時に、偶然その存在を知りました。大正7年といえば宮沢賢治も在籍していた頃なので、きっとこのピアノを奏でたに違いありません。昨年修復をしたばかりだそうで、資料館長が是非にと言って下さったので少し弾かせていただきました。

思えば、大正7年はスペイン風邪が流行し始めた年でもあります。この100年で世界は激動を繰り返してきましたが、一方、ずっと静かに佇み学生達を見守ってきたピアノの温かい音色、そして美しい姿に心打たれました。これからたくさんの人々に演奏され、聴いていただけるようにしていきたいと強く思ったのでした。

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