すっかりご無沙汰をしておりました。早いもので新年が明けて1ヶ月が経とうとしています。皆様お元気にお過ごしでしょうか。
気がつくと、今特に演奏したいのは主に1900年代に書かれた作品でした。来たる4月25日に盛岡市民文化ホールにてリサイタルを行います。
今から約100年前、世界はパンデミック、そして第一次世界大戦と困難を極めましたが、まさに現在の私達を取り巻く空気と共通しているのかもしれません。疲弊した時代の中で、人間の過剰なまでの主観性がもたらした混沌とした秩序と規範を、音楽界では古典作品からあらためて見出そうと試みようとした一方で、1900年代は民族独自の文化的アイデンティティが光を放った時代でもあったように思います。その双方を色濃く反映している作品と、それら全てを包み込み、またプリズムのような力を持つ大場陽子氏の作品『ハイドンの名による子守唄』を中央に配置しました。今回は、昨年も共演の機会をいただいたSzomora Tibor氏をゲストにお招きします。昨年同氏のリサイタルで演奏したプーランクのソナタの再演も楽しみです。フライヤーは、いつもイメージを素敵にデザインしてくださるMusic PR Toolsの森永 卓氏によるものです。上昇する螺旋階段は、回帰しながら未来へ繋がっていくイメージです。
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