七夕の日、高崎チェンバーミュージックソサエティ・モーツァルトオーケストラの皆さんとW.A.Mozart: Piano Concerto No.24 KV.491 C minor(藤井の自作カデンツァによる)を共演をさせていただきました。5年ぶりの再共演を終えて、様々な思いで心の中がいっぱいになりました。時間経過のなかで、私達は様々な局面に直面し、また世界はものすごいスピードで大きく変化してきましたが、少しも変わっていなかったのは、団員の方々の音楽への熱い想いと情熱でした。昨日も、フレッシュかつものすごいエネルギーが会場を満たしていました。今年モーツァルトの交響曲全曲演奏を成し遂げ、今回から様々な作品をプログラムに取り入れて活動展開していくモーツァルトオーケストラですが、バルトーク: 「ルーマニア民族舞曲」の管弦楽版、メンデルスゾーン:交響曲 第4番「イタリア」、ともに素晴らしかったです。指揮者のJeffrey Paul Budryk氏はニューヨーク出身ですが、祖父様はハンガリー系とのことで、思い入れが感じられる温かい音楽で、人々の生き生きした息づかいや表情、風景が目の前に広がるようでした。バルトークの舞曲で始まり、「イタリア」では、最終楽章のサルタレロ(ローマ地方の舞曲)、タランテラ(ナポリ地方の舞曲)で結ばれるなかで、モーツァルトのピアノ協奏曲の、3拍子とはいえ舞曲的とはほど遠い、ハ短調の重厚な響きの第1楽章を持つ作品を真ん中に配置するという、絶妙なコントラストと流れが感じられる素敵なプログラムだなと感じました。今回第24番を演奏して、あらためてその奥深さと魅力を再認識しています。マエストロBudryk氏、そして、モーツァルトオーケストラの皆さん、素晴らしい機会をいただきありがとうございました。
Takasaki Chamber Music Society Mozart Orchestra
Conductor: Jeffrey Paul Budryk
〜Program〜
♪ Bartók B: Rumanian Folk Dances, for Small Orchestra, BB 76
♪ W.A.Mozart: Piano Concerto No.24 C minor KV.491 (Cadenza by Aki Fujii)
(Encore: “Ave verum corps” arranged by Liszt F.)
♪ F.Mendelssohn: Symphony No.4“
Italian”
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