ゾロ目を目にすると、ひそやかに喜び、その意味を調べてしまう私ですが、今年の最強のゾロ目の日である11月11日は、ヴァイオリンリサイタルにて白岩博子さんと共演します。彼女は高校からの私のひとつ後輩なのですが、それぞれ父親の転勤先の家族のもとを離れ、音楽学生館の同じ屋根の下の隣の部屋で暮らした、いわば家族のような存在です。歳を重ねると、人とのご縁には見えない不思議な力が働いているのではないかと感じることが多くなります。博子さんは、先日小田原で共演をしたブダペスト ・ヴォノーシュ・トリオの白井姉弟のお父様でヴァイオリニストであられた故白井英治氏と藝大フィルで同僚だったことがあり、その頃とても御世話になったそうです。ご縁は何よりの宝ですね。時を重ねるごとに音がより語り、音楽の深みや密度濃くなる彼女の音楽との共演が楽しみでなりません。お互いに年齢を重ねて変化した音楽の一方で、ずっと変わらず軸となり貫かれている音楽にあらためて気づかされます。今回のプログラムの山は、なんと言ってもフランクのヴァイオリン・ソナタ。こちらも時間とともにアプローチが大きく変化してきた作品です。是非、会場で耳を傾けて頂けたら嬉しいです♪
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