先日、チェリスト・江口心一さんと、日経ホールにて『日経ミューズサロン』コンサート“ショパンが愛したチェロ・友への最後の贈り物”を終えました。まだまだコロナ禍が続く中で、お客様と同じ空間、同じ時間を共有できた貴い時間を振り返っています。日本経済新聞社のスタッフの皆様、音楽プロデューサー・志風敦雄さんをはじめ、きめ細かいコンサートのサポートをして下さったスタッフの皆様、そして、ホールに足を運んで下さり、演奏に耳を傾けて下さったお客様への感謝の気持ちは、言葉では言い尽くせません。感染対策のため、客席を50%ににしての昼、夜公演、どちらともほぼ満席に近いお客様にお越しいただきました。ほんとうに有難うございました。
今回は、ショパン22歳の時に書かれた、エチュード「別れの曲」を、ラストのショパンのあまりにも早い晩年の36歳に書かれたチェロ・ソナタに至るまでの“序奏“として配置し、ショパンの心の軌跡の一端を辿るプログラムを構成しました。
私にとって人生初の一日二回公演で、加えて配信用の録音録画が入ったステージでした。何ともいえない緊張感とともに前半のソロのステージを開始したのですが、不思議とすぐにそのことも忘れ、ただただ音楽に身を任せられたのは、やはり音楽の持つ力によるものだと実感しました。江口さんとの後半のステージは、ただただ幸せいっぱい!あっという間の時間でした。あんなにも詩情豊かで、温かく、そして情熱的なチェロは江口さんだからこそ実現した瞬間でした。また私にとって、大切な音楽の記憶が刻まれた日でした。
(このライブは、後日、日経ミューズサロンのウェブサイトよりアーカイブ配信が予定されています。詳細は追ってお知らせします。)
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