音楽の存在意義を思う

一昨日、サントリーホール・ブルーローズで開催された Chamber Music Style op.16 The Bach Variations 無事に終演しました。市松模様に制限された客席ではありましたが、ほぼ満席の沢山のお客様で埋め尽くされました。このような状況下にあっても私達の音楽を楽しみに足を運んで下さったお客様に、心より感謝申し上げます。アンサンブルが叶わなかった長い時間を経たことで、あらためて、人間同士が交信する音楽の存在意義を実感し、私は演奏中ずっと特別な喜びと感動で満たされていました。それが、耳を傾けて下さったお客様に伝わったとしたら、何にも変えがたい幸せです。

トルストイの言葉「芸術とは、一人の人が意識的に何か外に見えるしるしを使って、自分の味わった気持ちを他の人に伝えて、他の人がその気持ちに感染して、それを感じるようになるという人間の働きだ。芸術によって、同じ時代の人たちの味わった気持ちも、数千年前に他の人たちが通ってきた気持ちも、伝わるようになる。芸術は、今生きている私たちに、あらゆる人の気持ちを味わえるようにする。そこに芸術の務めがある。」を原動力に、与えられた日々を大切に積み重ねていきたいと、心を新たにした夜でした。

東京室内管弦楽団の名手の皆さん、これまで全7曲の協奏曲を御一緒させていただき幸せでした。ほんとうに有難うございました。

コンサートマスター:根来 由実
フルート: 吉田 雅信、本田 幸治
第一ヴァイオリン: 工藤 由紀子、細野 京子、村瀬 敬子 第二ヴァイオリン: 中村 備生、杉本 伸陽、花岡 沙季 ヴィオラ: 河野 理恵子、内山 隆達、山口 真 チェロ: マルモ ササキ、齋藤 章一 コントラバス: 高杉 健人

・G線上のアリア
・無伴奏ヴァイオリンのためのソナタ・パルティータ(弦楽合奏版)
・ピアノ協奏曲第6番 ヘ長調 BMW.1057
・アンコール ピアノ協奏曲第5番 へ短調 BWV.1056より、第2楽章
・アンコール 主よ、人の望みの喜びよ、

コメント

タイトルとURLをコピーしました