✍️ 先日「演奏会評が、ハンガリーのオーケストラ専門誌“Zenekar”に掲載されましたよ!」とオーケストラ事務局から連絡をもらいました。ボリュームたっぷりの読み応えのある批評です。その中のショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲第1番の部分を、拙い私の訳で恐縮ですが……(..)ご紹介をさせていただきます。およそ以下のような内容です。
音楽学者、音楽評論家 Malina János氏による批評
「…… ショスタコーヴィチ:ピアノ協奏曲では、Dobszay Péter(指揮)は、最初の瞬間からエネルギッシュで、キャラクターとテンポの変化を柔軟かつ巧みにコントロールした。 二人のソリストは、素晴らしい演奏でその存在を示した。Fujii Akiのピアノは自信に満ち、決して奇をてらうことはなく自然でありながら音楽作りには説得力があり、全てにおいて技術的、音楽的によくコントロールされていた。ソルノク市立交響楽団トランペット奏者・Siket Istvánは、その豊かな音色、精度の高さなど全てにおいて注目を集めた。緩徐楽章(第2楽章)の冒頭の弦楽オーケストラのcon sordinoによる音楽は詩的そのもの。その緩やかな音楽において、Fujiiは当夜のやや響きが乏しい会場のピアノに苦心していたようだが、第3楽章(Moderato)以降はさらに音楽が熟成され、最終楽章はDobszayのより的確な音楽運びのもと、Siket氏は自由闊達な演奏でFujii Akiのエネルギッシュかつ詩的なピアノと見事なアンサンブルを聴かせた。真のヴィルトゥオーゾの妙技は、目まぐるしい音楽のオンパレードにより明らかにされ、フィナーレの進軍ラッパのような響きで最高潮に達し素晴らしい確信を持って締めくくられた。その瞬間は、まさに名手達へのふさわしい贈り物だった。」
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