いよいよ今日から、大学のリモートレッスンを開始した。昨日はリハーサルを兼ねて学生と繋がった。皆とても元気そう！すでに自分のボランティア活動などでZoom会議を主宰したり、しっかりと使いこなしている学生もいて、なんとも頼もしいかぎり！一方では、勤務する高校の生徒やプライベートのレッスン生とオンラインで繋がってきたが、そこで気づいたことは、生徒それぞれが、私が思っていた以上にしっかりしていて、希望を失うどころか、与えられた多くの時間の中で、自分の目標を再確認しているということ。私はついこの間まで、特に芸術を極めていくには世の中のスピードが速すぎる、とか、促成栽培のような短期成果主義に振り回されて欲しくない、などと現代社会への違和感でいっぱいだったが、芸術と対峙する姿勢(それは自分と向き合う、自分を知るということに繋がる)や研究心が、Stay Home によって確実に育まれていると感じている。
昔、師匠が私に語って下さった貴重な話を思い出す。「約一ヶ月かけて船で留学先に渡航した時、もちろんピアノは練習できないから、ただひたすら本を読み、楽譜を研究し、目の前に限りなく広がる海原を眺めながら、音をイメージし指を動かす毎日だった。でも今になってみると、その時間がどれだけ自分にとって貴重な体験だったか。」今もこの言葉は、私にとっての礎となっている。
以前、鉢で頂いたシンビジウムが今年も咲いた。そんなに手をかけているわけではないのに、ほんとうに植物は偉いなあと思う。能力があれば自らの力でどこまでも成長していく。先生が関わってあげられることは実はほんの少しで、それは、生徒がのびのびと成長する方法と環境を考えてあげること。人間も同じだなあ、と考える今日この頃…。
I started remote lessons of university from today. I found hope in the energetic appearance of the students.
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